2015.12.26

柔道整復理論からみる・むち打ち損傷⑬背中の損傷

胸背部の軟部組織損傷(いわゆる挫傷について) 胸背部(胸の後ろの背中)は表面に広く僧帽筋におおわれている。 その下層、僧帽筋をはがすと見えるのが、大・小の菱形筋や肩甲挙筋などの背骨と肩甲骨や腕などを連結する筋肉 さらに背骨の両脇に脊柱 起立筋が背骨をしっかりと支えているのである 首の骨とは異なり肋骨もあるので、胸椎(背中の背骨)個々 の動きは著しく制限されている そのため、胸椎部の損傷での、ここの起立筋群を損傷することは少なく、 投球などの激しい動きで、脊柱起立筋ではなく菱形筋などの上肢帯の運動にかかわる筋肉に損傷が起こることが多い。 もち ろん、むちうち損傷などと同様に、高所からの落下や重量物にぶつかる、交通事故などではその衝撃の強さと体の場所に応じた軟部組織の損傷が起こってしまう。 重度になると、胸椎脱臼骨折になどによる胸髄損傷 胸郭(胸全体の骨格)の損傷によっておこる、肺などの胸部の内臓 の損傷も起こることがある。   当院の、症例での様子では 頚部の損傷に比べれば少ない傷病になるが、同じ筋肉を頚部・肩部・胸背部にて共有している部分も大きく 痛み・痺れなどを訴える患者様もいる。 ひどい方になると、後遺障害認定を受けるようなしびれや痛みをのこしてしまう患者様がいることは事実 ですが、当院は、後遺症などが残らないように当院でできる限りの治療を試し 予後良好な、いい成果を上げていることも事実です。